中年になって、体重がじわじわ増えてきた…。一度ついたら、なかなか落ちない。そんな悩みはありませんか?
今日は、私がふだん続けている食事量のバランスをご紹介します。1日の食事量を10とすると、朝3.5・昼3.5・夜3くらいの配分です。
ポイントは、朝と昼はしっかり食べて、夜は特にごはんの量を控えめにすること。同じものを食べるにしても、時間帯と量を少し気にするだけで、体を整える習慣になりますよ😊

この記事でわかること
- 私が「朝昼しっかり・夜ひかえめ」を始めたきっかけ
- 夜に食べると太りやすいと言われる理由と、研究でわかったこと
- 「朝しっかり」でも体重が変わらなかった研究があること
- 夜にドカ食いしないための、私の小さな工夫
- 中年になると太りやすくなる理由
始めたきっかけは、保健指導の仕事から
私がこの食べ方を始めたのは、以前、保健指導の仕事をしていたことがきっかけです。
メタボリックシンドロームの方とお話ししていると、夜にたくさん食べる方や、夜食をとる方がとても多いと感じていました。
※メタボリックシンドローム(メタボ)…おなかのまわりに内臓脂肪がたまった状態に、高血圧・高血糖・脂質の異常が重なって、心臓病や脳卒中になりやすくなっている状態のことです。おなかが大きいだけでは、あてはまりません(厚生労働省「e-ヘルスネット」より)。
そこで私は、「夜は活動量が少なくなるので、食べたものをため込むほうに働きやすく、太りやすいんですよ」と、何度もお伝えしてきました。
人に伝えているうちに、「私自身もやってみよう」と思うようになり、夜を控えめにするようになりました。
夜に食べると太りやすいのはなぜ?
その理由のひとつが、「食事誘発性熱産生(しょくじゆうはつせいねつさんせい)」という体の仕組みです。
むずかしい言葉ですが、食べたものを消化・吸収するときに、体が熱を出してエネルギーを使うことです。食後に体がポカポカするのは、この働きのおかげです。
この「食後に使われるエネルギー」は、食べる時間帯によって変わることがわかっています。
- ドイツの研究(2020年)では、16人の男性に同じ食事を朝と夜に食べてもらったところ、朝に食べたときのほうが、食後に使われたエネルギーが約2.5倍多かったという結果が出ました。朝の食後は、血糖値の上がり方もゆるやかでした
- アメリカの研究(2015年)では、同じ食事を朝8時と夜8時に食べてもらったところ、夜は朝より44%少なかったという結果が出ました。この差は、生活のリズムではなく、体内時計によって生まれていたそうです
つまり、同じものを食べても、夜はエネルギーとして使われにくいということ。だから私は、夜ごはんは腹八分目を意識しています。
でも「朝しっかり」は、やせる魔法ではない
ここで、反対の結果も紹介しておきます。
イギリスの研究(2022年)では、体重を減らしたい30人に、同じカロリーで「朝多め」と「夜多め」の食事を4週間ずつ続けてもらいました。
その結果、体重の減り方は、どちらも変わりませんでした。1日に使うエネルギーにも、差はなかったそうです。
ただし、朝多めのほうが、お腹がすきにくかったという結果が出ていました。
お腹がすきにくいと、ついつい食べすぎることが減ります。「朝しっかり・夜ひかえめ」は、食べすぎを防いで、続けやすくするための工夫と考えるのがよさそうです。
ちなみに、先ほどのドイツの研究でも、朝食を少なくした日は、その日のうちにお腹がすきやすく、甘いものが欲しくなりやすかったそうです。

私の1日の食べ方
夜ごはんは6時半ごろ。家族と同じメニューで量を調整
私の夜ごはんは、だいたい6時半ごろです。
家族とメニューは同じで、自分の分の量を調整しています。特にごはんを少なめにしています。
揚げ物や外食は昼に、魚は夜に
揚げ物や外食など、油が多いものやボリュームのあるものは、基本的に昼ごはんで楽しむことにしています。そして、魚料理は夜に食べることが多いです。🐟
研究で確かめたわけではありませんが、このほうが体が楽だと実感しています。
夕方4〜5時に、軽く間食をとる
私がいちばん大事にしているのは、これかもしれません。
お腹がすきすぎると、夜ごはんでガバッと満腹まで食べたくなってしまうんです。
そこで、夕方4時から5時ごろに、あえて軽く間食をとって、お腹がすきすぎないようにしています。
食べるのは、職場でいただいたお菓子や、間食用に家から持っていく小さいおにぎりです。特別なものではなく、手元にあるもので十分です。
1日の量を「朝3.5・昼3.5・夜3」にするための、小さなクッションのようなものです。
続けてみて感じること
気のせいかもしれませんが、体重を保ちやすく、太りにくくなったと感じています。
それから、慣れてくると、夜にそんなにたくさん食べられなくなりました。最初は少し物足りなくても、体のほうが慣れてくるようです。
中年になると太ってくる理由
「昔と同じように食べているのに、なんで太るの?」と思ったことはありませんか? これには、ちゃんとした理由があります。
① 筋肉が減る
筋肉は、何もしていないときにも、エネルギーを使っています。厚生労働省の健康サイト「e-ヘルスネット」によると、安静にしているときに使うエネルギーのうち、筋肉(骨格筋)が使う割合は約22%。肝臓や脳と並んで、いちばん多いグループです。
ところが、筋肉は年齢とともに少しずつ減っていきます。筋肉が減ると、使うエネルギーも自然と減ってしまいます。
② 食欲のブレーキがききにくくなる?
2024年に、名古屋大学などの研究グループが、「食欲をおさえる脳の神経細胞のアンテナが、年齢とともに短くなり、太りやすくなる」という研究を発表しました。
ただ、これはラットで確かめられた結果です。人でも同じことが起きているかは、これからの研究を待つ必要があります。「年齢とともに、お腹いっぱいのサインが出にくくなるのかもしれない」くらいに受け止めておくのがよさそうです。
③ 経験値が増える(笑)
年を重ねると、おいしいものをたくさん知るようになりますよね。「楽に食べる」「好きなものを食べる」という技も覚えてしまう。これも、じわじわ体重に効いてくる原因だと思っています😅

まとめ
- 夜は、同じものを食べても、食後に使われるエネルギーが朝より少ない
- ただし、同じカロリーなら、朝多めでも夜多めでも体重の減り方は変わらなかった研究もある
- 「朝昼しっかり・夜ひかえめ」は、お腹がすきすぎず、食べすぎを防ぐための工夫
- 夕方に軽く間食をとると、夜のドカ食いを防ぎやすい
中年太りは、体の変化が大きく関係しています。「意志が弱い」「自己管理ができていない」ということではありません。
仕組みを知ったうえで、食べる時間帯と量をちょっと意識するだけでも変わってきます。私も完璧ではありませんが、このリズムを続けることで、体が安定してきました。よかったら、できるところから試してみてくださいね😊

参考にした資料
- Richter J, et al. Twice as High Diet-Induced Thermogenesis After Breakfast vs Dinner On High-Calorie as Well as Low-Calorie Meals. J Clin Endocrinol Metab. 2020;105(3):dgz311.
- Morris CJ, et al. The Human Circadian System Has a Dominating Role in Causing the Morning/Evening Difference in Diet-Induced Thermogenesis. Obesity. 2015;23(10):2053-2058.
- Ruddick-Collins LC, et al. Timing of daily calorie loading affects appetite and hunger responses without changes in energy metabolism in healthy subjects with obesity. Cell Metab. 2022;34(10):1472-1485.
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドローム(メタボ)とは?」
- 名古屋大学・大阪大学・東京大学医科学研究所 プレスリリース(2024年3月7日)/Cell Metabolism 2024
- 済生会「時間栄養学で体内時計を整える」
【この記事を書いた人】
pon|管理栄養士・RYT200保有。現場経験15年以上、現在も医療機関で栄養指導をしている40代主婦。自分で試して、きちんと調べたことをもとに、無理なく続けられる食と暮らしのヒントを発信しています。(詳しいプロフィールはこちら)


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