
夏の暑い日、帽子もかぶらずに炎天下を歩いている人を見かけると、つい心配になってしまいます。「紫外線や熱中症の対策になるって、知らないのかな……?」と。
私自身は、夏の外出には当然のように帽子。さらにバフ(首や顔を覆う布)まで使う、しっかり防御派です。
とはいえ、かぶらない人の気持ちも、わからなくはないんです。帽子をかぶると、正直ちょっと見た目がキマらないし、脱いだときに髪がぺっちゃんこになってしまう。おしゃれを楽しみたい気持ちも、よくわかります。
でも、それでも私は言いたい。帽子には、それを上回るメリットがあるんです。そして今日は、管理栄養士だからこそお伝えできる「体の中からの紫外線対策」——つまり食べ物の話まで、まるっとご紹介します。ちょっと意外な”逆効果になる食べ物”の話も出てきますよ。
帽子は、紫外線と熱中症の「両方」に効く
まず、帽子のすごさから。帽子は、紫外線対策と熱中症対策を同時にこなしてくれる優秀アイテムです。
- 頭や顔に直接降り注ぐ紫外線をカット
- 頭頂部の温度上昇を抑える(熱中症予防に)
- 直射日光による汗の出過ぎ=水分の消耗も防ぐ
つばの広さで、効果が変わる
実は、つばの広さで紫外線カット率がけっこう変わります。
- つば 5cm → 顔の紫外線を約 30% カット
- つば 7.5cm → 約 50% カット
- つば 10cm → 約 70% カット
「しっかり防ぎたいなら、つばは広めが正解」ということですね。
色の使い分け
- 紫外線をブロックしたい → 黒など濃い色(紫外線を通しにくい)
- 熱中症を防ぎたい(暑さ対策) → 白など薄い色(熱を反射する)
とはいえ、どんな色でも「かぶるだけで」効果があります。「何色がいいか迷って結局かぶらない」より、手元の帽子をとにかくかぶるのがいちばんです。
私が「使い勝手がいい」と感じた帽子
ここで、私の体験もひとつ。つばの広い帽子って、しっかり日差しを防げる反面、風の強い日はつばがひらひらとめくれてしまうのが悩みでした。せっかく顔をガードしたいのに、めくれると台無しですよね。

そこでたどり着いたのが、つばの外側に針金(ワイヤー)が入っている帽子。これだと、風でつばがバタバタめくれるのを防げるうえ、自分の好きな角度に形をキープできて、とても便利でした。しかも折りたたんで持ち運べるタイプも多いんです。帽子選びに迷ったら、「つばにワイヤーが入っているか」を一つの目安にしてみるのもおすすめですよ。
でも、外側の対策だけじゃ、もったいない
帽子や日傘、日焼け止めは、いわば「外からのブロック」。とても大切です。
でも、紫外線によるダメージは、実は体の中でも起きているんです。紫外線を浴びると、肌の中で「活性酸素」というサビのもとが増え、シミやシワ、肌老化の原因になるといわれています。
そこで登場するのが、私の得意分野——「食べる紫外線対策」。外からブロックしつつ、中からも守る。この両輪で、夏の肌はぐっと違ってきます。
紫外線に負けない体をつくる食べ物
紫外線ダメージ(活性酸素)に立ち向かうカギは、抗酸化作用のある栄養素です。
ビタミンACE(エース)
抗酸化の代表選手が、ビタミンA・C・E。頭文字をとって「ビタミンエース」と覚えると便利です。
- ビタミンA(β-カロテン):にんじん・かぼちゃ・ほうれん草などの緑黄色野菜
- ビタミンC:ピーマン・ブロッコリー・キウイなど
- ビタミンE:アーモンドなどのナッツ、アボカド、かぼちゃ、植物油(ひまわり油・米油など)
リコピン(トマト)
トマトの赤い色素リコピンは、抗酸化力がとても高いことで知られています。油と一緒に摂ると吸収がアップするので、トマトにオリーブオイルをかけたり、加熱調理するのがおすすめです。
ポリフェノール
大豆製品やブルーベリーなどに含まれるポリフェノールも、強い抗酸化力を持っています。
こうした食材を、ふだんの食事に無理なく取り入れていくのが、体の中からの紫外線対策です。

【要注意】朝に食べると逆効果な食べ物「ソラレン」
さて、ここからが管理栄養士として、いちばんお伝えしたい話。実は私も今回あらためて知って驚いたのですが——食べ方によっては、紫外線対策が逆効果になる食べ物があるんです。
その正体が「ソラレン」という成分。ソラレンには、紫外線を吸収しやすくする(光毒性)という性質があります。つまり、ソラレンを摂った状態で日光を浴びると、かえって日焼けやシミをしやすくなるのです。
どのくらいで影響が出るの?
ここが気になるところですよね。ソラレンは、食べてから約2時間後に効果を発揮し始め、その後およそ7時間ほど続くといわれています。
つまり、朝の9時に食べると、日中ずっと日焼けしやすい状態が続いてしまう、ということ。せっかく帽子や日焼け止めでガードしても、これはもったいない!
ソラレンが多い食べ物
- 柑橘類:オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム
- 香りの強い野菜・ハーブ:セロリ、パセリ、しそ、みつば、パクチー
- きゅうり、じゃがいも など
「朝のフルーツは体にいい」と思って柑橘をたっぷり…が、日焼け対策的には裏目に出ることも。
対策はカンタン
これらの食材を朝の外出前に大量に食べるのは避けて、夜に回すだけでOK。夜なら、寝るまでに紫外線を浴びることはほとんどないので安心です。
ちなみに、以前ご紹介したしそジュースも、しそは香りの強い野菜。楽しむなら、朝より夜のリラックスタイムに飲むのがおすすめですね。

帽子・日傘・食べ物の合わせワザで、夏をかしこく
私が毎年痛感しているのが、4月ごろから気をつけないと、手の甲や首まわりがくっきり焼けてしまうこと。気づいたときには「あ、今年も焼いちゃった……」と後悔するんです。だから最近は、早い時期から対策を始めるようにしています。
紫外線は、真夏だけでなく春先から強くなります。だからこそ——
- 外から:帽子(つば広め)・日傘・日焼け止め・バフ
- 中から:ビタミンACE・リコピンなどの抗酸化食材、ソラレンは夜に
- 忘れずに:こまめな水分補給(熱中症対策の基本です)
この合わせワザで、夏を元気に、そして肌もいたわりながら過ごしたいですね。
まとめ:帽子は、ちょっとの我慢でおつりがくる
今日のポイントをまとめます。
- 帽子は紫外線・熱中症の両方に効く。つばは広いほどカット率アップ、色は用途で使い分け
- 外側の対策に加えて、「食べる紫外線対策」(ビタミンACE・リコピン・ポリフェノール)も効果的
- ソラレン(柑橘・きゅうり・セロリなど)は、朝に食べると日焼けしやすくなるので夜に
- 紫外線は春から強い。早めの対策が後悔しないコツ
帽子で髪がぺちゃんこになるのは、確かにちょっと残念。でも、シミや熱中症のリスクを思えば、かぶる価値は十分にあります。見た目が気になる日は、髪型に響きにくい帽子を選んだり、日傘に切り替えたり。工夫しながら、上手に付き合っていきましょう。
今年こそ「焼いちゃった」の後悔をなくして、健やかな夏を過ごしてくださいね。

出典・参考
- 帽子・紫外線カット率:各専門店・皮膚科医の解説
- 食べる紫外線対策・ソラレン:美容皮膚科・栄養関連の情報
- 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
記事内の情報は一般的な情報提供を目的としたものです。肌や体調に不安がある場合は、皮膚科など専門機関にご相談ください。
執筆者:pon
管理栄養士。医療機関での勤務経験を活かし、減塩・食品表示など「体にやさしい食」をテーマに発信しています。ヨガ講師資格(RYT200)も持ち、食と心身のケアの両面から情報をお届けします。


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